前立腺がんという病気をご存じでしょうか。プロゴルファーや芸能人等が診断を受けられ、マスコミで発表される機会も多くなってきましたので、ご存じの方も多いのではと思います。
男性特有のがんで、2020年には肺がんに次いで男性がんの2番目に多い病気になるといわれています。とくに多いのは50歳以降で、その率は年齢とともに上昇します。
前立腺がんにかかっているかどうかは採血し、PSAという腫瘍マーカーを測定することでおおむね判断ができます。PSAとともに必要に応じて直腸診、腹部超音波検査、MRI等の検査を行います。
早期診断し早期治療を行えば、恐れることはない病気です。当院でも対応しておりますので、是非一度採血を受けてください。
中皮腫の裁判が控訴され継続となることを新聞で読みました。新聞では小さな扱いでしたが、この記事に私は目をひかれました。
学生時代には「中皮腫はあまり見ない病気、昔は組織判定で診断も難しく、病理医が集まって投票で決めていた」と、講義で聞いた記憶があります。
中皮腫で有名な大学に勤めていたわけではないわりには、私は比較的多く、中皮腫の患者さんを担当させていただきました。はじめて中皮腫の患者さんを担当させていただいたのは、今裁判をしている工場に比較的近い病院でした。そのころはまだアリムタもありませんでした。上司は「なんのケモ(化学療法)やっても効かへんのや。手術できればいいけど、してもあとがしんどいはなぁ。」といい、苦しめるだけの化学療法に異論をもち、治療に消極的でした。その先生に、「なんでこの病院には中皮腫の人が多いのですか?めったにない病気と講義ではならいましたけど?」とたずねると、「・・・・○○○が原因なんや。あの工場の周囲に患者さんの家を旗たててみろ。このへんの呼吸器の医者はみんな、そう思ってる。」とボソッとうつむいて答えてくれました。「でも、女性が多いですよね?」ときくと、「それはな、みんな持って帰った作業着をかあちゃんが洗うやろ。だからなんや。洗う前に、粉払うやろ?昔の洗濯機は外やった。だから、家に工場の人間がいなくても周囲の家の人間もなるんや。だから、専業主婦でもなるわけや・・・」
その後勤めた数軒の病院でも中皮腫の患者さんを担当することがあり、原因(石綿との関連)を探すもののはっきりしないことは多かったです。また、これまでは造船所のあった地域などで多いとされていましたが、今後は震災のあった阪神間、東北は数十年後に中皮腫が増える可能性もあり、アリムタ以上の治療薬の開発を期待したいと思います。アリムタは確かに副作用は大きくなく、使いやすい薬剤で効果もこれまでの薬剤より「ある」とは思います。ですが、この効果は『わずかな』生存期間延長でしかありません。医師にとって、学者にとっては『有意で大きな』生存期間延長というデータですが、患者さんにとってはまだまだ、『わずか』でしかないと思います。それでも、この治療にかけ、やせ細り、これ以上は体力を消耗するだけという状態でも「もう一度、アリムタで治療して欲しい、おねがいや。」と懇願された患者さんのことを私は忘れられません。
今現在係争されている患者さんとそのご家族にとって納得のいく判決が出ることを願います。
今日も夕方から雨でしょうか?実は先週の土曜日に大阪で大雨に遭遇しました。一瞬で周囲が暗くなり、ひどい雨と雷。はじめて、「この雷こわいなぁ~」と思いました。その後、数人の方が雷で命をおとされたというニュースをみて、驚きました。本当にひどい雷と雨でした。木には近づかない、建物の中にはいる・・・気をつけたいと思います。
*初診の方は受付終了30分前までに来院してください。
*当院は祝祭日は休診です。
*臨時休診日は随時HPに掲載させていただきます。ご確認をおねがいいたします。
※泌尿器科専門医診察は
2022年12月で終了いたしました。
*2024年2月1日より変更
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