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2012.11.14

肺年齢

寒くなりましたね。あっという間に冬です。

寒くなりだしたためでしょうか、最近は風邪症状で来院される方、下痢嘔吐症で来院される方が増えてきました。寒くなりだすとインフルエンザが心配ということで、予防接種で受診される方が急に増えてきました。

今日は肺年齢のお話です。

テレビCMでCOPDの啓蒙が始まりました。その中で「肺年齢」という言葉が出てきます。

 肺年齢とは、肺がどのくらい老化しているかを示す指標です。日本呼吸器学会が提言しました。

肺年齢は、年齢、性別、身長、1秒量(FEV1)、努力肺活量(FVC)を用いて算出します。
実年齢より肺年齢がどのくらい老化しているかで、肺がどれだけ悪い状態にあるかをわかりやすくしたものです。
たとえば実年齢45歳でありながら、肺年齢が65歳であれば、それだけ「肺が健康でない」とわかる、ということです。
ただ、予測値と実測値のばらつきが最も少なくなるようにして計算式から導かれていますので、若い人はより若く、高齢者は高く肺年齢が算出される傾向もあるとされています。また、軽症のCOPDでは肺年齢では診断されないという問題点もあります。
つまり、問題点もないわけではないのですが、肺機能検査の結果は非常に説明も理解も難しいので、わかりやすくするためのいい方法ではないかと、私は思います。
当院でも肺年齢は計測可能です。比較的簡単にできますので、いつでもご相談ください。
喫煙者の方にはおススメです。

2012.11.05

肺疾患は増えている

最近のニュースをみていると、肺疾患で亡くなる方が芸能人でも増えたなと思います。

肺癌に加えて、カルチノイドに中皮腫・・・聞きなれない病気ではありますが。

呼吸器内科医は全国的に循環器・消化器内科医に比べて少ないのですが、患者数はCOPD、肺癌含め年々増加傾向です。

最近、テレビでもCOPDの啓蒙CMも始まりました。

肺年齢は当院でも測定可能です。詳しくは次回。

2012.10.29

日々雑感1

今朝、著名人の方が亡くなられたニュースで、その息子さんのお気持ちを聞き、「この人は正直だな」と感じました。

3ヶ月前に脳疾患で倒れられた患者さんに生命維持装置、おそらくは人工呼吸器のことだと思いますが、を装着されていたそうです。ただ、医療費が家族の負担になってきていた・・・とはなされていました。

今の日本では皆保険制度という世界に誇る制度があり、他国と比較して、安価で医療をうけることができます。しかしながら、人工呼吸器などの治療を行うとその医療制度といえども、高額な請求となります。さらに、人工呼吸器をつけるとなると集中治療室や特殊な場合を除いては、個室に入ることになり、差額ベッド代が発生します。もちろん、高額医療制度という制度もありますが、何十万、それ以上の請求が来る場合もあります。これが家族への大きな負担となります。そのため、人工呼吸器をはずして欲しいと望まれるご家族もありますが、今の日本の法律では過去の事例からも人工呼吸器をはずすことで死が訪れるとわかっている場合にはずした場合は『殺人罪』に問われるため、医師ははずすことはできません。

2012.10.26

呼吸器内科のなかでの専門について

先日、医師会からラジオのお仕事依頼が来ました。9月に喘息教室、10月に健康大学でお話をさせていただき、来年2月ごろにも市立病院の講演のお仕事をいただいていますが、あまり人前で話すことが得意ではない私です。大学病院勤務時代に学生講義をしていましたが、本当に苦手で・・・終わった後は必ず自分へのご褒美に、千林商店街の路地裏にあるお気に入りの喫茶店でお茶をしていました。ラジオは顔は見えませんが、『声』もあまり美声ではない私にとっては苦手ではあります。ただ、内容が『間質性肺炎』についてということでしたので、お引き受けしたというところです。

呼吸器内科の医師にもそれなりの専門分野が実はあります。泌尿器科でも、腫瘍、結石、腫瘍などと分かれているように、呼吸器内科でも、感染症、腫瘍、びまん性肺疾患、喘息・COPDと主に分かれています。

大学や大きな研究機関の病院に勤めていると、この専門性はより高くなります。ただ、基本的にはどの分野も診ることはできなければなりません。

私の専門は私自身は「サルコイドーシス」という特殊な疾患を含むびまん性肺疾患(間質性肺炎など)と考えています。学位論文はサルコイドーシスの研究でした。その流れもあり、学位取得後は近畿中央胸部疾患センターで、その分野を主として勉強させていただきました。しかしながら、呼吸器内科の医師が不足しているという現実のため、その後関西医大枚方病院勤務になってからは肺癌患者さんや中皮腫の方を多く診察させていただきました。枚方病院時代にはCOPD外来もさせていただいておりました。同じ医局の中には腫瘍専門の先生が多かったこともあり、間質性肺炎の急性増悪も多く担当させていただきました。そういう意味では大学病院勤務歴が長いわりにはまんべんなく診療させていただいていたように思います。私の師匠は何でも呼吸器疾患を診ることができるかたでしたが、専門を尋ねると「感染症」と答えられたのが印象的でした。それはやはり学位論文が感染症だったからのようですが・・・

いつか、サルコイドーシスや間質性肺炎についてのお話も書こうと思います。

2012.10.15

インフルエンザの予防接種

今年も、インフルエンザの予防接種が始まりました。

この時期になるとインフルエンザの予防接種をするかしないか・・・いつ頃うつか・・・1回か2回か・・・が患者さんから相談としてあります。

今日はそのことについて書きたいと思います。

まず「予防接種をうけるかうけないか・・・」これはお考えしだいです。といいますのも、予防接種をうけてもインフルエンザにかかります。かからないと思っている方がいらっしゃいますが、かかります。ではなぜ受けるのか?重症化、つまり脳症等になる可能性をさげるためです。「予防接種したのに、熱が3日もでて・・・39度で・・・意味ないとおもうけど!」といわれる方がいらっしゃいます。「軽くすむのじゃないの?」ということですが、「重症化する=生命にかかわる状態になる」ことをできるだけさけるためという理解をしていただきたいと思います。「重症化」は脳症などになることだけでなく、COPDや喘息の方ではインフルエンザをきっかけに原疾患(喘息やCOPD)の増悪となり呼吸困難に陥り、命に関わることもあるからです。COPDの治療指針にはインフルエンザ予防接種が明記されているくらいです。もし、副反応が恐いという方で受けないという方の場合は、流行期に発熱した場合は早い目に受診し、診断、治療をうけることをお勧めしたいと思います。

「いつごろ受けるか?」ですが、接種後免疫がつくまでには2~4週間かかるといわれています。効果は3~5ヶ月とされ、流行期は12月から3月といわれていますので、遅くとも12月中旬までに受けるように推奨されています。受験生のかたでは早い目に受ける方もいらっしゃいます。ただ、この12月中旬は流行期に入ってしまっていることもありますので、やはり11月末までに受けておくほうがよいと思います。

「1回か2回か?」ですが、年齢で2回とされている場合をのぞいては、1回でもいいように思いますが、できれば2回のほうがより効果は高く、長くえられると考えられます。

予防接種も大切ですが、何よりも大切なのは、やはり、うがい、手洗い、十分な食事と睡眠です。

流行期のマスク着用もよいと思います。ただ、マスクはしっかり鼻もマスクの中に入れなければならないことを知っていただければと思います。鼻をだしてマスクをした場合は、マスクの意味はないといっても過言ではありません。

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