ブログ

2013.11.28

喘息患者さんのインフルエンザ治療

急に寒くなってきました。インフルエンザの季節です。

以前にも書いたように思いますが、喘息患者さんのインフルエンザ治療には注意が必要です。

インフルエンザの薬には内服・吸入・点滴とありますが、喘息の方がインフルエンザの吸入薬を使用する場合は要注意です。喘息発作を誘発することがあるからです。当院にも、誘発されて発作がでたと相談にいらっしゃったことがあります。吸入薬は使用しない方がよく、内服か点滴が選択すべき治療と考えますが、使用される場合は使用前に気管支拡張剤の吸入を行った後吸入されることが推奨されていますので、ぜひ、そのようにしてください。

2013.10.25

結核と非結核性抗酸菌症について④

最近は秋が短く感じます。台風が去ると一気に冬になりそうです・・・

前回まで検査のお話を書かせていただきました。

今回は治療のお話です。

肺結核の治療は確立された治療法があります。使用する薬剤はその方の肝機能などを考慮し3-4剤で開始し、途中2-3剤となり、一般的には計6ヶ月です。その方の背景(糖尿病の有無など)により9-12ヶ月と調整されます。

非結核性抗酸菌症の治療は2-3剤の抗生剤を併用し、菌の検出が陰性になり、さらにその後1年間継続するのが一般的です。菌の種類や内容で調整はされますが、原則として1剤で行うことはありません。ですので、結核に比較し、長期間の治療となることが多く、いったん終了できても、異なる抗酸菌が出現して再度治療・・・となることが多いのです。

また、ある程度高齢になると非結核性抗酸菌症の治療は行わずに経過観察とされることもあります。また、高齢でなくても、その方の病状によっては投薬治療せずに経過観察とされる場合もあります。

2013.10.15

咳は呼吸器内科へ!

秋の運動会も晴天に終わり・・・と思っていると大きな台風が来ています。

ここ最近のことですが、「咳は耳鼻科だと思っていました」というお声を何人もの方から聞きました。

呼吸器内科医としてはショックです・・・

これも呼吸器内科が医師も少なく、メジャーでありながらもマイナーのようになってしまっているからでしょう。

確かに、後鼻漏や気管支副鼻くう症候群は耳鼻科疾患でもありますが・・・

呼吸器内科がメジャーに戻る日を目指してがんばろうと思いました。

2013.09.24

肺炎予防の啓発

朝晩は過ごしやすくなりましたが、昼間はまだまだ暑いですね。

数日前から西田敏行さんの肺炎予防のCMが始まりました。

手洗いやうがいなどが大切ですが、訴えたいのは肺炎球菌の予防接種!というCMです。

肺炎球菌の予防接種で肺炎の3割をカバーすることができます。

医療費がどんどん膨らむことが問題とされているわが国です。医療費抑制のためにも肺炎予防、ワクチン接種をという考えのようです。高齢者の肺炎での入院は特にこれからの季節に増えます。

当院では常時、成人の肺炎球菌ワクチンをご用意しております。接種の必要性が自分にあるのか?などお気軽にお尋ねください。

2013.09.20

結核と非結核性抗酸菌症について③

患者さんから「入り口わかりにくいね~」とご指摘いただくことも多く、「間違えて、一階の脳神経外科にはいったわ~」という方も数人いらっしゃって、ご迷惑をおかけしておりました。このほど、めでたく(?)入り口案内の看板をビルの角の植え込みに出させていただきました。

さて今日はクオンティフェロン検査(QFT)についてです。結核の血液検査で、陽性であれば結核感染が疑われます。そして一部の非結核性抗酸菌感染でも陽性になります。ただし、過去の感染か、現在の感染か・・・は考えて評価することになります。似たような検査で昨年冬よりT-SPOTという検査も出ています。こちらのほうが免疫状態が悪くなってもわかりやすいとも言われていますが、もう少し報告をみたいところです。検査のやり方がこちらのほうが簡単なので、こちらに移行していくのかな?とも思います。

これらの検査が最近注目をあびるのは、リウマチなどの治療で生物学製剤を使用する際にBCGを使用してきたわが国では潜在性結核感染症(LTBI)を診断するために有用であるからです。生物学製剤を使用すると潜んでいた結核が発症することがあります。そのため、LTBIの方では生物学製剤使用の少し前から結核治療を始めます。このLTBIの診断は胸部レントゲンやCT、ツベルクリン反応やQFT/T-SPOTで総合的に判断することになります。

ただ、日本の高齢者、60代以上の方では幼少期から青年期にかけて自然に結核菌に感染していることも多く、陽性で出ることが多いので判断は難しいときがあります。役に立たないという先生も一部にはいらっしゃいます。

非結核性抗酸菌の一部でも陽性になることは忘れてはいけないところです。

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