2014.11.27

COPDの認知度・・・

来週にはずいぶん寒くなってくるようですね。

そろそろ、インフルエンザ予防接種の方が増えてきました。

先日、NHKのクローズアップ現代でCOPDが取り上げられていました。

とてもわかりやすかったと思います。

COPDは世界の死因の第3位になった・・・、日本の潜在患者数は500万人を超えるが実際に診断されているのは30万人ほど・・・

日本でのCOPDの認知度は悲しいことですが低いままです。

実際に患者さんとお話ししているとCOPDはご存じない方が多いのですが、慢性気管支炎と肺気腫はご存知という方が多いように感じます。

慢性気管支炎と肺気腫をまとめてCOPDとなったわけですが・・・、なんでも合わせればいいというものではないのかもしれませんね。

そしてもう一つ悲しいことは、吸入薬に対する患者さんの評価が低いことです。

「吸入だけですか・・・」と言われることがたびたびです。内服薬(飲み薬)のほうが効果があると思われている方が大半のようです。

吸入薬は『気管支に塗る薬』とおもっていただきたいです。

皮膚が赤く腫れて炎症をおこしているので皮膚科を受診したところ、内服薬だけが処方されたらどうでしょう?「飲み薬だけですか…」となりませんか?この場合と同じように考えていただければと思います。

現在、COPDと気管支ぜんそくといった気管支に炎症をおこしている疾患の世界的標準治療は吸入薬です。吸入薬で不十分な際には内服薬を上乗せしていきますが、キードラッグといわれる軸となる治療薬は吸入薬です

『COPD? 治らんのやろ?診断されてどうなる?すぐに死ぬわけでもないんやし…吸入なんて効くんかいな・・・』と思われ、診断も治療もされずに放置・・・よくあるパターンです。

COPDは、診断されて疾患の理解をしておけば、治療や増悪時だと早く気付くことができ、その時の対応を知ることができ、呼吸困難で酸素が必要になることを先延ばしにすることや、肺炎で寿命を縮める可能性を下げることが可能なのです。

「COPDかな?」と思われた際にはお気軽に呼吸器内科を受診してください。問診、胸部レントゲン写真、肺機能検査などで専門医であれば比較的容易に診断が可能です。

最近はやりのアニメで『…との出会いがあなたの人生にどのような影響を及ぼすのか…それは誰にもわかりません…』というフレーズがありますが、『早期にCOPDと認識する(診断されること)はあなたの人生にプラスの影響を及ぼすということを呼吸器内科医であればわかります』といえます。

2014.10.27

肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチン

お天気がいいと気分もいいですね。

昨日はお布団も外に干せて、洗濯をしていても気持ちよかったですが、夜にはひどい雷でびっくりしました。

さて、時々講演会等ではお話してきたことで、過去にも書いていることですが、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの併用による効果について今日は書きたいと思います。

1994年の報告でインフルエンザワクチンはCOPDの増悪による死亡率を50%低下させるとあります。

2001年の報告で慢性肺疾患を持つ65歳以上の高齢者では接種していない人と比較し、両方接種することで、肺炎の入院リスクを63%減少させることができ、死亡リスクを81%減少させるとあります。

インフルエンザワクチンのみでは肺炎の入院リスクは52%減少、死亡リスクは70%減少、

肺炎球菌ワクチンのみで肺炎の入院リスクは27%減少、死亡リスクは34%減少とあります。

このようなデータから肺炎球菌ワクチン+インフルエンザワクチンの接種で高齢者の肺炎死亡を減らそうという方針が出されています。

2014.10.23

肺炎球菌ワクチンの2回目接種について

今年は寒くなるのが少し早いように思いますが・・・冬の訪れが早まるのでしょうか。

肺炎球菌の2回目の接種について、よく質問されることについて書かせていただこうとおもいます。

なぜ5年あけるのか・・・ですが、当初このワクチンは再接種は禁止でした。それは再接種により副反応がおこりやすいということが理由でした。

副反応とは腕が腫れる、赤くなる、痛みが出るというものです。これは当初2年以内で再接種した場合の報告でしたが、その後データが重ねられ、5年以上経てば副反応のおこりやすさは特に増えないということがわかり、5年以上経てば再接種可能となりました。ですので、この5年のしばりは守っていただくことが望ましいと思います。

現在、わが国では2回までとされていますが、海外では5年以上の経過で繰り返し接種可能としている国もあります。

必ず2回接種が必要か・・・ですが、これは個別の判断となります。学会等が出している2回目の接種対象は、重篤な肺炎球菌感染の可能性が高い方や急激に獲得していた抗体価が低下するような方…となっていますが、具体的には心疾患や肺疾患のあるかた、免疫が低下する状況(HIV感染者、がん患者、免疫抑制剤使用患者などなど)にある方、超高齢者というところでしょうか。主治医の先生にご相談いただくことが良いかと思います。当初は1回でよいように思われている方でも、数年の経過で必要となる方もいらっしゃいますので、5年経過した時点でのご相談が良いように思います。

診察時間(受付時間)

*初診の方は受付終了30分前までに来院してください。

*当院は祝祭日は休診です。

*臨時休診日は随時HPに掲載させていただきます。ご確認をおねがいいたします。

※泌尿器科専門医診察は

2022年12月で終了いたしました。

*2024年2月1日より変更

▲:8:30~12:00

 

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