梅雨明けしましたね。
とても暑いので、毎年のごとく我が家の息子たちはランニング兄弟になっております。
ぜんそくの方たちも少し、ぐずぐずした体調がお天気とともに楽にはれてくるのではないかと思います。
今日はぜんそくとCOPDについて書きましょう。
高齢者ぜんそくにおいて鑑別が難しいものにCOPDがあります。
『COPDはタバコ病じゃないか?』
そうです。高齢者ぜんそくにおいて喫煙歴のある場合(すでに禁煙されていても)はCOPDの合併を念頭におかねばなりません。
昔、「ぜんそくだね~」と高齢になってから診断されたという方は実はCOPDだった・・・ということもあります。
では、この二つの疾患はどこが似て、どこが違うのでしょうか?
病態は『気道の慢性炎症』は同じですが、関与する細胞が違います。
ぜんそくは好酸球、COPDは好中球という同じ白血球でも種類が異なります。
また、気流閉塞は、ぜんそくは中枢から末梢の気道の変化で可逆性がありますがCOPDは末梢気道と肺胞・血管の構造の変化によるもので、可逆性はありません。
ちょっと難しい話になってしまいました。
では、わかりやすいところで、症状は・・・似ているようで違いがあります。
患者さん「ぜーぜー息が苦しいのです・・・」
医師「ぜんそくかな?」
この会話がよくあるようです。でももう少し深く・・・
医師「どんなときに苦しいですか?」
患者さん「朝と夜がくるしくて・・・ぜーぜーなります。」⇒ぜんそく疑い
患者さん「歩くとくるしくて・・・」⇒COPD疑い
このように息苦しくなる時間帯や労作との関係で鑑別します。
ですが、高齢者ぜんそくとCOPDの合併率は3割とも報告されており、線で引いて分けることはなかなか難しいところです。
検査としては呼吸機能検査を行う時に気管支拡張剤の吸入前後で2回行い、可逆性があるかどうかを見た際に可逆性があり、正常化すればぜんそく、可逆性はあっても正常化しなければCOPD合併を疑うというところでしょうか。
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