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2021.03.31
発熱外来 今、思うこと
本日で現在の形の発熱外来は終了とさせていただきます。(時間を短縮し検査はこれからもできる体制にはしております。)
約5か月の間、ご協力いただきありがとうございました。この5か月間に思ったこと、感じたことを書かせていただこうと思います。
スタッフの協力もあり、内科開業医として今できることという思いで発熱外来を始めました。
感染対策の動線確保のため、一般診療の時間短縮、完全予約制を行いました。
患者さんから、このことについての厳しいご意見をいただいたこともありました・・・
長年通院されていた患者さんでいらっしゃらなくなった方も・・・
駐車場に防護衣を着て向かう際に冷ややかな視線を感じることも・・・
正直な気持ちとして、「やらなければよかったんじゃないか・・・」と思うこともありました。何度も、何度も。
発熱外来を始めることを決める前、主人に「発熱外来を始めることで、スタッフがいなくなるかもしれない。家族に風評で迷惑をかけることになるかもしれない。こどもはいじめられるかもしれない。これまで来てくれていた患者さんが来なくなって、患者さんが減って・・・閉院しなきゃならなくなるかもしれない・・・でも、私の専門は呼吸器内科だし、開業せず勤務医だったら、たぶん最前線で仕事していたと思う。一緒に働いていた同僚は医師も看護師も最前線で働いている。私にできることってここで発熱外来することぐらいなんだと思う。最悪、閉院覚悟するから、それで閉院になっても後悔はしないから・・・やっていいかな・・・?」と相談しました。主人は「・・・やったらいいやん。まあ、なんとかなるやろ」と。言い出したら聞かない私のことですから、相談というよりは『宣言』だったんだと思います。ですが・・・県の指定医療機関になったとき、最初の芦屋市内での指定医療機関に手を挙げた医療機関の数があまりにも少なく(当院含めて確か1桁でした・・・)、私の決断は正しかったのだろうか不安になり、夜眠れなかったことは忘れられません。(その後手を挙げる医療機関が増えて、少しホッとしました。)
そんな思いで始めましたが、くじけそうになったことは何度も・・・
でも、患者さんが「ここで検査してもらえて助かる。ありがとう。」「調子悪いときどこに行けばいいのかわからんかったから、助かる。」「大変やけど、先生頑張ってね。」「先生が体大切にしなあかんよ。」などなど、感謝や温かい励ましのお言葉をいただいたことが、私の支えとなりました。ありがとうございます。本当に嬉しかったです。もう少し、がんばれそうです。
残念ながら、現在も兵庫県の感染状況は厳しく、4月から発熱外来を縮小することを掲示した翌週から発熱外来への相談や受診数が増えてきているのは事実です。さらに増えることがあれば再度発熱外来の時間を増やさなければならないかもしれません。その際には、また患者さんにご迷惑をおかけすることになるかもしれませんが、ご理解いただければ幸いです。
遅れているワクチン接種も当院でできるように準備をすすめています。幸いにも当院は処置室も待合室も比較的広く、窓もしっかり開く構造となっていますので、今まで以上に感染対策をして頑張りたいと思います。よろしくおねがいいたします。