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2012.11.16

在宅酸素療法

岩園町あたりの街路樹の紅葉が本当に綺麗です。秋も深まって冬になってきたという感じですね。

有名な政治評論家の方が亡くなられました。この方を数ヶ月前のニュースでお見かけしたとき、在宅酸素を使用されていました。

この、在宅酸素について今日は書きたいと思います。

肺の様々な病気で「慢性呼吸不全」の状態になった場合に使用します。ただ、保険診療で使用するには経皮的動脈血酸素飽和度という検査で90%未満の状態でなければなりません。つまり、「酸素が必要な状態」を数値で示されています。酸素は安静時、労作時など、状態に合わせて必要量をお薬と同じ「処方箋」という形で処方されます。つまり、「安静時○L△時間、労作時○L△時間」というかんじです。

酸素を使う効果はというと・・・人間は体を動かすときに酸素不足があると寿命が短くなる、人より歩けなくなることが知られています。歩けないと入院確率が高くなり、寿命が短くなるというデータがあります。また、入院が必要となると医療費が高くなりますし寿命が短くなるとされています。酸素吸入することで長く歩いたり体を動かすことができるようになり、それにより、入院回数や日数も減るというデータがあります。

ただ、この在宅酸素は日本の保健医療制度でも患者さん負担額が高額であることが知られています。だいたいですが、1割負担の方で月額6500円~7680円程度、3割負担の方で月額19500円~23040円程度とされています。これに、機械の電気代がかかります。年金生活のかたには高額で困られる方もあり、継続困難で、なくなく終了される方もいらっしゃいます。月1回の通院が必ず必要でもあります。

外見で酸素を持つことに抵抗があるかたもいらっしゃいますが、酸素不足の状態に、特に脳や心臓のように酸素が多く必要な臓器がさらされるとよいことがおこらないことをご理解いただければと思います。

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